現在、白内障の手術は主に、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し(超音波水晶体乳化吸引術)、人工レンズ(眼内レンズ)を入れる方法が行われています。
白内障が進行して、核が固くなった場合は、水晶体の核を丸ごと取り出す場合もあります(水晶体嚢外摘出術)。
眼内レンズは直径6mm程で、後嚢に固定するためにループがついています。
一度挿入すれば、取り替える必要はありません。
※使用するレンズによって形状は若干変わります。
保険診療可能な単焦点レンズ以外に、多焦点(遠近にピントが合う)、三重焦点(遠近および中間距離にもピントが合う) などがあります。
詳しくはレンズの紹介ページをご覧ください。
手術は局所麻酔で行われます。
手術時間は目の状態によって異なりますので、ご相談ください。
白内障の手術を受ける前には、手術が問題なく行えるかを調べ、目に合う眼内レンズを選ぶためのさまざまな検査を行います。眼内レンズは一ヵ所にピントが固定されているので、手術前の相談で、自らのライフスタイルに合った度数を選んでもらうことが大切です。
■検査内容
※水晶体の濁りが進行している場合は網膜の電気的検査、超音波検査なども行います。
全身状態や手術後の通院に問題がなければ、入院不要な日帰り手術も可能です。
■日帰り手術の条件
詳しくは日帰り手術のページをご覧ください。
手術直後は、目が充血することがあります。
また、目がゴロゴロしたり、涙がでたり、目が霞んだりなどの症状が出ることもありますが、これらは通常数日から1~2週間で治まります。
手術後1~3ヵ月は、手術で起きた炎症を抑え、感染を防ぐために、医師の指示どおりに点眼薬を使用します。
手術の翌日からでも、疲れない程度に目を使ってもかまいません。
術後の見え方で色調の違和感やまぶしさを感じることがあります。
色調の違和感は次第に慣れていきますが、まぶしさが続くようであれば症状を緩和させるために色つきの眼鏡の使用をおすすめします。
仕事への復帰は早い時期にできますが、患者様の全身状態や仕事の種類などによって違ってくるので医師に相談してください。
手術後しばらくの間は定期検診を受けましょう。